「発作的シーフードBBQ」第420回サルシカ隊がいく

投稿日: 2016年08月10日(水)09:51

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「海で潜りたい〜!!
川に飛び込みたい〜!!
バーベキューがしたい〜!!!
あああ、魚や貝や海の幸でお腹を満たしたい〜!!!!」

朝、起きるなり、枕元で妻M子が吠えているのである。

娘が中学に入って部活動なんぞをするまでは、夏休みというと時間を見つけて川や海へと出かけた。
暑いといっては川に飛び込み、海へ潜った。
そして十分に冷えた体に、さらに冷えたビールを流し込み、そしてバーベキューに挑んだ。

ああ、懐かしき日本の夏。
三重の夏。
そしてサルシカの夏。

娘が高校に入った今、それこそ夏休みはやれ部活だ夏期講習だオープンキャンパスだデートだデートだデートだと、ちっとも時間がない。
いや、忙しいのは娘だけで、父親である隊長のわたくしや母親のM子は時間的余裕ありなのだけれど、辺境地に住んでいるがゆえに絶妙なタイミングで送り迎えがあったりして、キャンプや遠出をする機会がまったくない。

で、M子は吠えたのである。

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で、やってきたのは鳥羽の浦村。
おばんざいバルすみすでもお世話になっている浦村アサリ研究会の本拠地である。

ちなみに浦村あさり研究会とは・・・・

浦村の若手の牡蠣養殖業者が集まって生まれたグループで、牡蠣のシーズン以外の収入を目的として、アサリの養殖を独自に研究開発し、事業化しているのだ。

強みは、本来ならば処分に困る牡蠣殻を再利用していること。
牡蠣殻を熱処理などして、『ケアシェル』と呼ばれる水酸化マグネシウムを混合した砂利のような状態のものを開発。
牡蠣殻にはアサリが好むアルカリが多く含まれているため、発育を促すのである。

しかも。
育てる場所は牡蠣を養殖するイカダ。
網にケアシェルとアサリの稚貝を入れ、イカダから海中に吊るした状態で養殖する。
すると、美しく、身が大きく、そして砂抜きの必要がないアサリが育つのである。

そんな浦村アサリ研究会の取り組みは、農林水産省主催の第52回農林水産祭中央審査会で、水産部門最高賞の天皇杯に選ばれた。

>>浦村アサリ研究会の詳細はこちら!

その浦村アサリ研究会の代表である浅尾大輔は、テレビの取材などでお世話になってきた。
そして今年4月にわれわれが津市大門に「おばんざいバルすみす」を出店した際には、鳥羽の漁業者としてさまざまな海の食材を提供していただくなど、本当に力強い支援をしてもらった。

で、今回は、「浦村アサリ研究会」の主要メンバーのひとりである、浦村牡蠣の養殖販売の山善社長の山本善幸さんのところを訪ねたのだ。

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「浅尾から預かってますよ!
アッパ貝とサザエとムール貝です。
好きな数だけ選んで持っていってくれ、とのことです」

と、山善の山本さん。

アッパ貝とはヒオウギ貝のこと。
ホタテに似ているが、殻が色鮮やかなのが特徴。
とてもうまいのであるが、日持ちがしないため、あまり流通はしていない。

今回のメインターゲットはこれ!
用意してもらったものを残してもダメにしちゃうだけだから、もう全部いただくことにする(笑)。

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こちらは山善さんの岩牡蠣。
高圧洗浄機で美しく磨かれている。

もちろんこちらもいただく。

持ってきたクーラーボックスは、鳥羽のさまざまな貝でいっぱいになる。
金額は書かないが、「え、これでいいんすか!!!?」という額。
クーラーがずしりと肩に食い込む分だけそう思う。

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夜、海鮮バーベキューをやるというのに、そのまま帰らないのがM子である。

浦村から10キロほどパールロードを志摩方面へ向かい相差(おうさつ)へ。

「きのうね、志摩のブロガーのYさんがアワビステーキを食べてたのよ!
めっちゃうまそうだったから行く!
磯人間になってしまってもいいから行く〜!!!」

てなわけで昼食を食べたのは、相差の「お好みはうす 好きやねん!」

「はあ、お好み焼きぃ??」
「なにこの名前〜!!」

店のまえでわたくしドン引きであったが、アワビステーキにはなんとウニごはんまでついて1800円!!
こちらの紹介は改めてM子のブログ「うまっぷ」でされるはずなのでそちらをお楽しみに!

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てなわけで、その日の夕方。
ここ数日猛暑日が続いており、夕方だというのに気温30度越え!
じっとしていても汗が流れる。

そんな秘密基地で、バーベキューの火を起こす。
もうマゾ的気分(笑)。

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もうすっかり「おばんざいバルすみす」の女将として定着した寿実ちゃんが、サルシカ秘密基地の厨房に久しぶりに立つ。
すみすで先週大人気だったムール貝のワイン蒸しをここで作れ、山盛りつくれという隊長のわたくしからの至上命令(笑)。

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魚貝にはやっぱり泡だよね〜、ということでスパークリングワインでカンパイ!!!

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宴会メンバーは、
三重を代表するグルメブロガーの雄ちよぞーさん、
第七劇場の主宰の鳴海さんと花ちゃん。
すみす女将の寿実ちゃん。
中谷の父ちゃん。
サルシカ副隊長のキヨちゃん。
M子と娘。
そして隊長の9名。

なぜこんなにいるかというと、軽キャンの駐車スベース確保のため、軽キャビンの大移動という力仕事があり、男でが必要であったからである(笑)。

>>「軽キャンの駐車スペースを確保せよ!」第419回サルシカ隊がいく

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焼き係は鳴海さん。

北海道に生まれたので、おやつはホタテだったとか。
貝を焼くのは誰よりも上手という話(笑)。

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アッパ貝とサザエ焼きます〜!!!

アッパ貝には日本酒と醤油をちょっとずつ垂らして。
ああ、汁が炭に落ちてジュージューいってる。
匂いがたまらん!!!

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焼き上がり〜!!

アッパ貝は、ホタテに比べて貝柱が小さい分、味が濃厚な気がする。
安価なのでじゃんじゃん食べられる。
いや、残すわけにはいかぬから、じゃんじゃん食えコノヤロという話になる(笑)。

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ムール貝のワイン蒸し〜!!
身が大きくて本当にしっかりしている。
みずみずしい。
そしてガーリックが効いてる。
あかん、これ白ワインがとまらんやつやあ。

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スパークリングワインを飲んで撃沈の女将。
カメラを向けたワタクシに、

「お願いだから襲わないで〜、お嫁にいけなくなる〜」

うるさい、襲われるのはこっちだ(笑)。

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軽トラキャビンを運んだ男全員で、酔っぱらい女将をトレーラーハウスに放り込み、
そしてまた鳥羽の海の幸を頬張りながら酒を飲む。

ああ、幸せ。

これぞ日本の夏。
三重の夏。
サルシカの夏なのである。